8人の女たち(ネタバレあり)

評価:
カトリーヌ・ドヌーヴ,エマニュエル・ベアール,イザベル・ユペール,ファニー・アルダン,ヴィルジニー・ルドワイヤン,リュディヴィーヌ・サニエ,ダニエル・ダリュー,フィルミーヌ・リシャール,フランソワ・オゾン
ジェネオン エンタテインメント

¥ 2,659

(2003-07-21)

8 Femmes

スカパーでやってたので見た。

1950年代のフランス。雪に閉ざされた大邸宅で、その家に主人が何者かに殺された。クリスマスを過ごそうと集まった家族は、メイドも含めて、8人全員が女。犯人はこの中にいるかも…と、彼女たちはお互いを探り始めるが、どの女たちもトラブルを抱えており、誰が犯人でもおかしくなかった。

メイドのルイーズ(Emmanuelle Beart:エマニュエル・ベアール)が
好みすぎて終始悶え死にそうでした。
特集(?!)組んだのでこちらをご覧ください。

個人的感情を除けばなかなか面白い映画でした。
あの唐突に始まるミュージカル調の素人臭い歌とダンスがたまりません。
セットや洋服も目に鮮やかで女子ウケがいいの判るなぁ。
「アメリ」っぽい雰囲気と言えば伝わるかな?

以下ネタバレ感想
(偏見に満ち溢れていますので嫌な予感がした人はスルーで)
↓↓↓↓↓↓↓↓


ミステリ要素についてはお飾り程度なので
言及しないことにして、愛憎劇について触れてみる。

8 人の女のうちわけは

・マミー(ダニエル・ダリュ)
  ギャビーとオーギュスティーヌの実母
・ギャビー(カトリーヌ・ドヌーヴ)
  マミーの長女で、殺害されたマルセルの妻。シュゾンとカトリーヌの母。
・シュゾン(ヴィルジニー・ルドワイヤン)
  ギャビーの長女。大学生。
・ピエレット(ファニー・アルダン)
  マルセルの妹。ストリップダンサー。
・ルイーズ(エマニュエル・ベアール)
  メイドのひとり。ポーカーフェイスな美女。
・オーギュスティーヌ(イザベル・ユペール)
  マミーの次女で、ギャビーの妹。心臓が悪い。ひねくれ者で、色気がない。
・カトリーヌ(リュディヴィーヌ・サニエ)
  ギャビーの次女、シュゾンの妹。推理小説が好きな17歳の少女。
・シャネル(フィルミーヌ・リシャール)
  メイドのひとり。ぽっちゃりしている。レズビアン。

それぞれが秘密を持っていてそれぞれ誰かに不義理をかましているのね。
それがマルセルの死によって少しずつ噴出し始める。
この映画はドロドロ関係がリンクしまくってて
「ちょ、そこまでは(現実には)さすがにないわ」
って感じなんやけど、そこは映画だからね。
女の可愛いとこと怖いとこと愚かなとこがうまく描けていると思う。

もし、純な男子がこの映画観たら 8 人全員がビッチに見えることでしょう。。

しかし、
しかしな。

このストーリーにおいて一番悪いのは誰だ?

親父(マルセル)だろ!!!

女同士の醜いバトルが際立ち過ぎて影が薄すぎやけど、
明らかに諸悪の根源はこのおっさんやろ。

「押しに弱い小心者だったのではないか」
と同情する向きもあるでしょう。
しかぁし、そんな理由で許されることか?
このおっさんのやったことは。
まぁね、おっさんにも言い分はあるやろうし、
一言もしゃべってないのに女の言い分だけで
決め付けるのはよくないと思うんやけど、
それらを差し引いて残った事実だけ見たっておっさんが悪い。

* * *

ギャビーと結婚する時ギャビーはすでにシュゾンを身ごもっていた。
シュゾンの父親は事故でなくなったらしい。
ギャビーはマルセルのことを「あの人は若さと結婚したのよ」
と言っていたので、若くて綺麗な未亡人ギャビーを
財力にものを言わせ「子どもの面倒をみる」という条件で
娶ったのではないか?

# はい、この辺は妄想です

若さを失ったギャビーにマルセルが興味を失ったのか、
今では夫婦寝室別の仮面夫婦。

# ギャビーには愛人がいたんだが、マルセルが若さを失った
# ギャビーに興味を示さなくなって、ギャビーが淋しさを
# 埋めるために愛人に走ったのか、愛人ができてマルセルが
# 邪魔になったのか、どっちが先かは不明
# 後者なら少しだけ同情もできようが、

その後、かわいらしく育った義理娘シュゾンに手をつける→妊娠

# この時シュゾンはまだマルセルを実の父と思っている
# 親父は血のつながりがないって知ってて、ファザコン娘に
# 誘惑されて理性効かんくなったんかしらんけどもやな、
# 実の父として慕ってる状態の娘に手ぇ出すなよ。

メイドの枠に空きが出たので愛人(ルイーズ)を家に呼び寄せ、
嫁子のいる家で毎晩夜伽。

# 「5 年前から」ってルイーズが言っているので
# シュゾンに手ぇ出す前から愛人がいたってこと。
# そんなこんなで最早言い訳無用

嫁の妹(オーギュスティーヌ)に貢がせる。
相手が勝手にやってたことやけど、受け取った時点でアウト。

どのタイミングでかは判らんけど、実の妹にまで手ぇ出してんの。

なぁ?
どこに同情できるってーの?
自業自得という言葉しか思いつかんのやけど。

最初からすべてを知っていて知らないフリをしていた
17 歳の次女(カトリーヌ)が一番かわいそうだ。
父に同情して狂言を実行し、全員の罪を暴いて自分は
父と二人で暮らそうと思っていた。
しかし、すべてが明らかになった時、マルセルは罪悪感に
耐えきれず自殺した。 17 歳のカトリーヌの目の前で。
愛憎劇は“作りモノ”として見ていられるが、
ここだけはフィクションとして見られない。
普通の人はここが“オチ”として後味の悪さに
「これだからフランス映画は」と思ったりは
するかもしれないが、それで終わりでしょう。
しかし、私はどうしても存在するはずのない
“続き”を考えてしまう。

「17 歳の娘の目の前で拳銃自殺」

その後、娘が立ち直るのにどれくらいかかると思う?
最後の最後で一番やったらあかんことをこの親父はやった。

「悪い人ではないけど、異常性欲の小心者」

根っからの悪人より性質が悪い。
ほんっとに見ててイライラする。
8 人の女も全員イライラする。
なんでみんなバカ男ばっかり好きなんだよ、めんどくせぇな。

私はイライラさせられるのが何よりも嫌いなのだ。
「怒り」はいいよ、たいていの場合ぶつける対象があるから。
「イライラ」はほとんどの場合、自分なら絶対しないような
言動の中で不快に思うモノを見聞きした時に起きるので、
ぶつける対象がないのだ。 自分が直接の被害者じゃないから。

しかも、

「自分なら絶対しないような言動の中で不快に思うモノ」
っていうのが結構世の中で容認されていたりするから困る。
そのような場合、余計に感情を持て余す。

見終わってすぐ、隣の部屋で PC カタカタやってる
チエコさんに聞こえるよう

「あーひどい映画やった」

と一言言って、もやもやしながら寝た。

で、やっぱりもやもやするので書いた。

こうして読んでくれる人がいるところで
きちんと文章にまとめて吐き出すと少し(・∀・)スッキリする。

8人の女たち(ネタバレあり)」への2件のフィードバック

  1. yanfy

    いま、ワタシもこの映画みたとこです。
    はじめまして。すんごい同感。
    最後に書いてらした「自分なら絶対しないような言動の中で不快に思うモノ」
    これ、特に共感します。
    あれは、フランス人特有の言い回しなのか?それとも、あれだけなのか?
    でも、結構、フランス映画の中で相手のこと簡単に侮辱した言い方とか。(特に言ってる内容がひどい!)これは、ワタシも見てて気分が悪いしふつーにむかつきました。

    ワタシも、もやもやしてて・・・インターネットでネタバレとかで検索してたら、
    ここを見つけました。

  2. かいね

    yanfyさん、はじめまして!
    台詞がひどいのは演出じゃないでしょうか。

    > 女の可愛いとこと怖いとこと愚かなとこがうまく描けていると思う。
    って書きましたが、女性のそういう部分を極端に描きたかったんだと私は解釈しています。

    私がイライラしたのは口の悪さというよりは
    「なんでそこでそうする(言う)?!」
    といった不可解な言動に対してでした……。
    まぁ、恋は盲目と言いますのでアレですが、
    私自身が他人に全くといっていいほど執着できない
    人間なんで、正直胃もたれを起こしました(´Д`;)
    マルセルは地獄に落ちて欲しいです、はい。

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